【はしがき】初めての方はこちら

私が2型糖尿病と診断されたのは、2012年の2月半ばです。
風邪をひいて1ヶ月ぐらい治らず、病院を訪れた時に発覚しました。
HbA1c9.5、空腹時血糖値360という、どこに出しても恥ずかしくない立派な糖尿病でした。

結論から先に言いますと、その3か月後にHbA1c、空腹時血糖値、食後血糖値のすべては正常になりました。
そしてその後10年以上が経過していますが、HbA1c、空腹時血糖値、食後血糖値のいずれも異常を示したことは一度もありません。
私が糖尿病の薬を服用していたのは治療を行っていた3ヶ月間だけですし、カロリー制限を行っていたのもその3ヶ月間だけです。

現在、糖尿病の寛解プログラムとしてDiRECT研究というものが欧州糖尿病学会、英国糖尿病学会で紹介されています。
これは簡単に説明しますと、超低カロリー食による減量で肝臓脂肪及びすい臓脂肪を除去し、糖尿病を寛解に導くというものです。
この研究プログラムに参加した人のほぼ半数(45.6%)は1年後に寛解し、これらの人々のうち70%が2年を過ぎても寛解状態を保ちました。

私が糖尿病を発症した2012年当時、このDiRECT研究は既に欧州糖尿病学会の学会誌で紹介されていました。
私が行った糖尿病治療の理論もDiRECT研究を参考にしています。
但し、DiRECT研究には「リバウンドし易い」という致命的な欠点があります。
それ故に、DiRECT研究では寛解後の体重維持にも注意が払われます。

DiRECT研究を提唱するニューカッスル大学のテイラー博士は、個々の皮下脂肪の最大蓄積量(脂肪の閾値)を超えて脂肪が増加し出すと、異所性脂肪、内臓脂肪が増加し、インスリン抵抗性並びにインスリン分泌不全を惹起する、と述べています。
これはつまり、従来「糖尿病は完治しない」と言われて来た理由でもあります。

糖尿病は食事・運動療法で寛解状態に至っても、継続しないと糖尿病の発症を抑えられないので、完治はできない、と言われています。
しかしながら、これはかなり大雑把な言い分です。
「継続しないと糖尿病の発症を抑えられない」のではなく、脂肪の閾値を超えて脂肪が増加し出すと再発するリスクが高まるということです。
そしてこれは、単純に体重が増加したからそうなる訳ではありませんし、逆に以前の体重に戻る前に発症する場合もあります。

何故そうなるのか?

という点について、本ブログの理論編で明らかにし、実践編では私が行った糖尿病治療の具体的な方法を紹介します。
また、何故糖尿病は完治できるのか?という点についても明らかにします。
そしてもう1点、超低カロリー食を実行不可能な痩せ型糖尿病の方はどうすればいいのか?という点についても明らかにします。

2型糖尿病は治す気さえあれば誰でも治せる病気ですが、治す気が無ければ誰も治らないのです。

2023年某日
王城恋太


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